この記事でわかること
  • 全業種・全規模の発注事業者が対象
  • 取引条件の書面明示と60日以内の報酬支払が義務
  • 違反には勧告・命令・最高50万円の罰金
フリーランス法業務委託企業コンプライアンス個人事業主

2024年11月施行のフリーランス法は、個人や一人法人のフリーランスへ業務委託するすべての事業者に取引条件の明示・報酬の期日内支払・ハラスメント防止など7つの義務を課します。施行後1年で公取委は128社に指導、初の勧告も出るなど執行が本格化しており、業種・規模を問わず企業の実務対応が急務です。

あなたにおすすめの比較記事

詳しく見てみると

2024年11月1日、フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が施行されました。この法律は、個人で業務を受託するフリーランスと企業などの発注事業者との間の取引を適正化し、フリーランスが安心して働ける環境を整備することを目的としています。法律が定める「特定受託事業者」とは、従業員を使用しない個人事業主、または代表者1名のみで従業員を持たない一人法人を指します。配送業・システム開発・建設・クリエイター・芸能など、あらゆる業種業態が適用対象です。

発注事業者に課される主な義務は7項目です。業務委託時の取引条件の書面等による明示、業務終了後60日以内の報酬支払、報酬の減額・買いたたき・受領拒否などの禁止行為の遵守、6か月を超える契約での契約解除30日前予告、ハラスメント防止体制の整備、育児・介護等への配慮、募集情報の的確表示が求められます。違反した場合は立入検査・指導・勧告・命令・公表のほか、命令違反には最高50万円の罰金が科されます。

施行後の執行状況を見ると、2024年度に公正取引委員会が着手した違反被疑事件は137件、指導件数は54件に上ります。2025年3月には45名への指導が公表され、同年6月には出版大手の小学館・光文社への初の勧告が出ました。また放送・広告業界では128社が是正指導を受けており、出版・放送・情報通信・サービス業など幅広い業種で執行が進んでいます。違反の多くは「取引条件の明示不備」と「報酬支払期日違反」です。

大企業は既存の下請法対応をフリーランスへ拡張することで対応できるケースが多い一方、資本金1千万円未満で従来の下請法適用がなかった中小企業は、社内制度をゼロから整備する必要があります。契約書・発注書の電子化、支払管理フローの見直し、ハラスメント相談窓口の設置など、発注から支払まで運用全体の点検が求められています。

フリーランスの経理管理に

フリーランス法施行後、自分の収支・請求管理は大丈夫ですか?

フリーランス法で取引の透明化が進む今、受注・請求・確定申告を一元管理できるクラウド会計ソフトの導入が、フリーランス自身の自衛策としても有効です。

おすすめサービス

freee会計で請求から確定申告まで自動化

銀行口座・カード自動連携/簿記知識不要/スマホで完結

freee会計を無料で試す
料金プランを確認する

※本記事のリンクはアフィリエイト広告を含みます

Q&A

フリーランス法は従業員がいる個人事業主にも適用されますか?
いいえ。フリーランス法が保護する「特定受託事業者」は、従業員を使用しない個人事業主、または代表者1名のみで従業員を持たない一人法人に限られます。1週間の所定労働時間が20時間以上かつ31日以上雇用が見込まれる労働者を雇っている場合は、この法律の保護対象にはなりません。
freee会計は簿記の知識がなくても使えますか?
はい。freee会計は銀行口座やクレジットカードと連携して取引明細を自動取得し、AIが勘定科目を振り分けるため、簿記の知識がなくても帳簿作成や確定申告を行えます。ガイド付きの入力画面が用意されており、初めて確定申告をするフリーランスにも使いやすい設計です。
フリーランスがfreee会計を使う場合、どのプランを選べばよいですか?
基本的な帳簿づけと確定申告(青色・白色申告)だけであれば、最もリーズナブルな「スターター」プランで対応できます。消費税の課税事業者になっている場合は「スタンダード」以上のプランを選ぶ必要があります。電話サポートや税務調査サポートが必要な場合は「プレミアム」プランが適しています。
この記事のまとめ
  1. 2024年11月施行・全業種の発注事業者が対象
  2. 施行1年で128社指導・初の勧告も発出
  3. 取引条件明示と60日以内報酬支払が最重要義務
なうらぼ編集部より

フリーランス法が施行されてから約1年半が経過し、公正取引委員会による執行が着実に本格化しています。放送・広告業界への128社一斉指導、そして出版大手の小学館・光文社への勧告は、この法律が「努力義務」ではなく実効性を持つ規制であることを社会に強く示しました。違反の多くが「取引条件の書面明示不備」と「報酬支払期日違反」という基本的な事項であることは注目すべき点です。

特に中小企業にとって、これまで下請法の適用外だったことから「うちは関係ない」と捉えがちだった業務委託の実務が、今後は全面的に見直しを迫られます。口頭発注や曖昧な契約書が常態化している現場では、契約書の電子化・発注書の整備・支払管理フローの構築をゼロから進める必要があります。フリーランス法の企業対応チェックリストを参考に、自社の現状を確認することから始めるのが現実的です。

フリーランス側にとっても、この法律の施行は大きな変化です。契約解除の30日前予告義務やハラスメント防止体制の整備など、労働者に近い保護が法的に認められたことは、交渉力の弱いフリーランスにとって重要な後ろ盾となります。自分が「特定受託事業者」に該当するかどうかを把握し、発注事業者から適切な書面が交付されているかを確認しておくことが自衛策として有効です。

法律への対応と並行して、日々の収支・請求管理を整備することも重要です。フリーランス向けクラウド会計ソフトを活用することで、取引記録の透明化や報酬の入出金管理がしやすくなり、万一トラブルが起きた際の証拠資料としても役立てることができます。

関連商品を探す

楽天市場でフリーランス向け書籍・文具を探す

銀行口座・カード自動連携/簿記知識不要/スマホで完結

楽天市場でまとめて購入する

※広告・PR含む