この記事でわかること
  • 4〜6月期の純利益46倍・売上高5.2倍・営業利益28倍でいずれも過去最高を更新
  • データセンター向けNAND需要が急拡大、販売価格も上昇・ビット出荷量増加・円安が追い風
  • 2026年3月期も純利益前期比2倍の5544億円で過去最高・時価総額は上場から1年半で約30倍に
キオクシアNANDAI半導体半導体決算

キオクシアホールディングスが発表した2026年4〜6月期決算は、純利益が前年同期比約46倍の8421億円と過去最高を記録しました。売上収益も約5.2倍の1兆7671億円、営業利益は約28倍の1兆2700億円でいずれも過去最高です。AIデータセンター向けNAND型フラッシュメモリーの需要急拡大と販売価格の上昇が主因で、7〜9月期は純利益が約31倍の1兆2700億円になる見通しです。

詳しく見てみると

キオクシアホールディングスが7月31日に発表した2026年4〜6月期決算は、純利益が前年同期の約46倍にあたる8421億円となりました。売上収益は前年同期比約5.2倍の1兆7671億円、営業利益は約28倍の1兆2700億円となり、いずれも過去最高を記録しました。

好業績の背景には、生成AIの急速な普及に伴うデータセンター建設の世界的な拡大があります。データセンターで使用される主力製品「NAND型フラッシュメモリー」の需要が高まり、平均販売価格が大きく上昇しました。加えてビット出荷量の増加と円安の進行も業績を後押ししました。

データセンター向けなどの売上高は2026年3月期通期に1兆3626億円と前の期比で約4割増えました。先行きも複数年の長期供給契約が寄与し安定的な収益拡大を見込んでいます。

4〜6月期のデータセンターなど向けの売上高は前年同期比5倍超の1兆1747億円で、3カ月だけで2026年3月期通期に迫る規模となっています。同社はさらに7〜9月期の純利益が前年同期比約31倍の1兆2700億円になるとの見通しを示しています。

河村芳彦副社長は決算会見で「全ての項目で記録的な増収増益を遂げている」と振り返りました。今後については「エージェンティックAI(自律型の人工知能)の普及が本格化することでNAND需要はさらに拡大する」との見方を示しています。

株式時価総額は上場から1年半で約30倍となり、日本株相場をけん引しています。なお同社は2024年12月に東証プライムに上場したばかりの新興企業でもあります。

技術解説

なぜAIがNAND型フラッシュメモリーの需要を爆増させているのか

NANDはデータを長期保存できるほか情報を出し入れする処理が速い特徴があります。生成AIが質の高い回答を素早く提供するために、より多くのNANDが求められるようになりました。従来は主にスマートフォンやパソコンに使われていたNANDが、今やAIサーバーを内蔵するデータセンター向けの大容量SSDとして爆発的に需要が広がっています。キオクシアは1987年に世界で初めてNAND型フラッシュメモリを発明した東芝の半導体事業が前身であり、技術的な優位性を持っています。

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Q&A

キオクシアの直近の業績はどのくらいですか?
2026年4〜6月期の純利益は前年同期比約46倍の8421億円、売上収益は約5.2倍の1兆7671億円でいずれも過去最高を記録しました。7〜9月期は純利益が約31倍の1兆2700億円になる見通しです。
なぜここまで業績が好調なのですか?
AIデータセンター建設の世界的な拡大により、主力製品のNAND型フラッシュメモリーの需要が急拡大し、販売価格が大幅に上昇しているためです。円安の進行とビット出荷量の増加も追い風となっています。
キオクシアとはどんな会社ですか?
1987年に世界初のNAND型フラッシュメモリーを発明した東芝の半導体事業が前身の半導体メモリー専業メーカーです。三重県四日市と岩手県北上に工場を持ち、米サンディスクと共同で生産しています。2024年12月に東証プライムに上場しました。
この記事のまとめ
  1. キオクシアの2026年4〜6月期純利益が前年同期比約46倍の8421億円で過去最高、売上高も5.2倍の1兆7671億円
  2. AIデータセンター向けNAND需要の爆発的拡大と販売価格上昇・円安が主因
  3. 7〜9月期の純利益は約31倍の1兆2700億円を見込み、AI需要の恩恵が続く見通し
なうらぼ編集部より

「AI需要の大きな潮流に乗り、業績は記録的な増収増益となった」とキオクシアの太田裕雄社長は語っています。その言葉通り、純利益46倍・売上高5.2倍という数字は通常の企業決算では考えられない規模の変化です。

キオクシアが手掛けるNAND型フラッシュメモリーは世界初の発明から約40年を経て、AIインフラの核心部品として再び脚光を浴びています。これまでHBM(高帯域幅メモリ)を持つSK HynixやMicronがAI半導体市場の主役とみられていましたが、エージェンティックAIの普及に伴い長期記憶用途のNAND需要も急拡大しています。

上場から1年半で時価総額が約30倍になったキオクシア株は、日本のAI関連銘柄の象徴的存在になっています。NANDへの需要が続く限り好業績が続くとみられますが、競合他社の増産対応や需給サイクルの変化によって状況が変わる可能性もあります。引き続き決算動向を注視する必要があります。

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