米国産ジャガイモ輸入解禁へ手続き中、北海道農家に懸念
アメリカ産生ジャガイモの輸入解禁をめぐる動きが本格化しています。農林水産省は現在、輸入解禁に必要な病害虫のリスク評価を進めており、北海道の農家やJAからは強い懸念の声が上がっています。国内ではちょうど収穫シーズンを迎えており、「豊作の年にわざわざ輸入を」と戸惑いの声も出ています。
- 農水省が米国産生ジャガイモの輸入解禁に向けた病害虫リスク評価を実施中
- JA北海道中央会が「生産基盤を損なう輸入を断じて容認できない」と反発
- 北海道大学の専門家は「一度入ったら除けない病害虫リスクをコントロールすることが国に求められる」と指摘
アメリカ産生ジャガイモの輸入解禁をめぐり、農林水産省が病害虫リスク評価など必要な手続きを進めています。現在、米国産生ジャガイモはポテトチップス加工用の一部を除いて原則輸入禁止ですが、アメリカ側が全面解禁を日本に求めており、解禁に向けた手続きが動き出しています。北海道では収穫シーズンを迎えた農家やJAから強い懸念の声が上がっています。
詳しく見てみると
アメリカ産生ジャガイモの輸入解禁をめぐる動きが加速しています。現在、米国産の生ジャガイモは病害虫が国内に入り込むのを防ぐため、ポテトチップスとして加工される一部を除いて原則輸入が禁止されています。しかしアメリカは販路拡大を目的に日本政府に全面的な輸入解禁を求めており、農林水産省は病害虫のリスク評価を行うなど、解禁に必要な手続きを進めています。
北海道蘭越町で40年近くジャガイモ栽培を続けてきた下口哲さんは、収穫作業をしながら懸念を口にします。「いずれくるっていう話は昔からしていた。特に今年みたいに豊作の年にわざわざ輸入のものを持ってくるというのもどうかなと」。下口さんが最も心配するのは病害虫の侵入リスクです。「家庭菜園で作ったものが、イヌやネコ、この辺ならシカが土壌を踏んで畑に入ったりするとか、そのへんが心配」と話します。
JA北海道中央会の樽井功会長は「ジャガイモの生産基盤を損なう米国産ジャガイモの輸入を断じて容認できない」と強く反発しています。
北海道大学の小林国之准教授は「一度入ったら除くことができない病害虫のリスクを私たちは受け入れざるを得ない。国としてしっかりコントロールすることが今求められている」と指摘し、リスク管理のあり方が今後の焦点になると述べています。
なぜ米国産ジャガイモは今まで輸入できなかったのか
米国産生ジャガイモの輸入が原則禁止されてきた主な理由は病害虫リスクです。ジャガイモは「ジャガイモシストセンチュウ」や「ジャガイモガ」など特定の病害虫に弱く、一度国内に入り込むと根絶が極めて難しいとされています。北海道はジャガイモの国内生産量の約8割を占める一大産地で、病害虫の侵入は北海道農業全体に深刻な打撃を与える可能性があります。日米貿易交渉の中でアメリカ側がこの禁止措置の緩和を強く求めてきており、今回の手続き進展につながっています。
Q&A
- 農水省が米国産生ジャガイモの輸入解禁に向けた病害虫リスク評価を実施中
- JA北海道中央会が「断じて容認できない」と反発、北海道農家も病害虫侵入と豊作時の輸入に懸念
- 専門家は「一度入ったら除けない病害虫リスクを国がコントロールする仕組みが必要」と指摘
































































コメント