この記事でわかること
  • カンヌ国際映画祭で主演のヴィルジニー・エフィラと岡本多緒が最優秀女優賞を共同受賞した本作が日本代表に。濱口監督が日本代表に選ばれるのは「ドライブ・マイ・カー」に続き2度目。
  • 米メディアでは国際長編映画賞にとどまらず、作品賞・監督賞・女優賞のノミネート予想上位にも名前が挙がっている。
  • 日本では6月公開から2か月以上が経過してもロングラン上映中。70以上の国と地域での配給が決定しており、フランスでは今月公開で濱口監督作品史上最高動員を記録した。
急に具合が悪くなる濱口竜介アカデミー賞国際長編映画賞岡本多緒ヴィルジニー・エフィラカンヌ映画

濱口竜介監督「急に具合が悪くなる」が第99回アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表に決定。カンヌ最優秀女優賞受賞作が「ドライブ・マイ・カー」に続き日本映画のアカデミー賞挑戦の旗手となった。授賞式は2027年3月14日。

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作品について

「急に具合が悪くなる」は、がんの転移を経験した哲学者・宮野真生子と人類学者・磯野真穂が交わした20通の往復書簡を収めた共著(晶文社)を原作に、濱口監督が脚本も手がけた作品だ。

パリ郊外の介護施設で施設長として働くマリー=ルー・フォンテーヌと、がん闘病中の日本人舞台演出家・森崎真理が、同じ名前の響きに導かれるように出会い、交流を深めていく物語。真理の病の進行とともに、二人の関係は劇的に深まり、互いの魂を通わせ合うようになる。

主演のヴィルジニー・エフィラと岡本多緒は第79回カンヌ国際映画祭で最優秀女優賞を共同受賞。岡本は日本人女優として初の同賞受賞という歴史的快挙を成し遂げた。長塚京三・黒崎煌代らも出演している。

世界での評価

カンヌでの最優秀女優賞受賞を皮切りに、ロカルノ国際映画祭でヴィルジニー・エフィラがレオパード・クラブ賞を受賞。トロント国際映画祭・ニューヨーク映画祭・サン・セバスチャン国際映画祭への出品も決定している。

米メディアの反応も異例だ。Varietyが「奇跡のような作品」、The New Yorkerが「崇高なほど心を揺さぶる映画」、IndieWireが「完全に目が離せない」と絶賛しており、国際長編映画賞にとどまらず作品賞・監督賞・女優賞のノミネート予想上位にも名前が挙がっている。

濱口竜介が2度目の日本代表へ

濱口監督が日本代表に選出されるのは「ドライブ・マイ・カー」に続き2度目だ。「ドライブ・マイ・カー」は第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞したほか、作品賞・監督賞・脚色賞と4部門にノミネートされた。今回の「急に具合が悪くなる」はその実績を持つ監督の最新作として、さらなる高みを目指す。

今後は米国アカデミー会員の審査を経て最終選考15本が発表され、さらに5本のノミネート作品に絞られる。授賞式は2027年3月14日。

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Q&A

「急に具合が悪くなる」はどんな映画ですか?
がん闘病中の日本人舞台演出家とパリ郊外の介護施設長が偶然の縁で出会い、深い絆を結んでいく物語です。哲学者・宮野真生子と人類学者・磯野真穂の往復書簡集が原作で、濱口竜介監督が脚本も手がけました。
カンヌ映画祭での受賞内容は?
第79回カンヌ国際映画祭で主演のヴィルジニー・エフィラと岡本多緒が最優秀女優賞を共同受賞しました。岡本は日本人女優として初の同賞受賞という歴史的快挙です。
アカデミー賞の今後のスケジュールは?
各国の代表作品から最終選考15本が発表され、さらに5本のノミネート作品に絞られます。受賞作が決まる第99回アカデミー賞授賞式は2027年3月14日に予定されています。
この記事のまとめ
  1. 濱口竜介監督「急に具合が悪くなる」が第99回アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表に選出。「ドライブ・マイ・カー」に続く2度目の日本代表となった。
  2. カンヌ最優秀女優賞受賞・70以上の国で配給決定。米メディアでは作品賞・監督賞・女優賞のノミネート予想上位にも名前が挙がっている。
  3. 日本では6月公開からロングラン上映中。授賞式は2027年3月14日。
なうらぼ編集部より

「ドライブ・マイ・カー」でアカデミー賞国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督が、また日本代表に選ばれました。

しかし今回は前回と状況が異なります。米メディアでは国際長編映画賞にとどまらず、作品賞・監督賞・女優賞のノミネート予想上位に名前が挙がっています。カンヌでの最優秀女優賞受賞、70以上の国での配給決定、フランスでの監督作品史上最高動員という実績が、その期待の根拠です。

原作は、がんを抱えながら生き抜く哲学者と人類学者の往復書簡という重いテーマです。しかし濱口監督の手にかかると、生と死・ケア・人間の尊厳といったテーマが普遍的な映画体験に変わることは「ドライブ・マイ・カー」で証明されています。

全国でまだロングラン上映中ですので、アカデミー賞授賞式の2027年3月14日を前に、ぜひ映画館で観ておいてください。

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