この記事でわかること
  • 「高配当株」とは配当利回りが市場平均(東証プライム平均約2.24%)を大きく上回る銘柄のこと。銀行・保険・通信・インフラ系に多く、毎年安定した現金収入が得られるのが特徴。
  • 「バリュー株」とは業績や資産に対して株価が割安な銘柄のこと。PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る場合、理論上は解散価値より株価が安いとされ、見直し余地があると判断される。
  • 2026年の日本市場では日銀の利上げ継続と東証のPBR改善要請を背景に、メガバンク・商社・インフラ系の高配当バリュー株への資金シフトが注目されている。
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「高配当株」「バリュー株」の基本をわかりやすく解説。配当利回りの見方・PBRの読み方・銀行や通信などセクター別の特徴まで、投資初心者向けに整理した入門コラム。

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詳しく見てみると

「高配当株」とは何か

高配当株とは、配当利回りが市場平均より高い銘柄のことです。配当利回りとは、株価に対して1年間に受け取れる配当金の割合を示す指標です。

配当利回り(%)=年間配当金 ÷ 株価 × 100

たとえば株価1,000円の銘柄が年間40円の配当を出す場合、配当利回りは4%となります。2026年6月時点の東証プライム市場の平均配当利回りは約2.24%(配当実施企業のみ)。これを大きく上回る3〜4%台以上の銘柄が「高配当株」と呼ばれます。

高配当株に多いのは銀行・保険・商社・通信・電力・ガスなどのセクターです。これらは成長が緩やかな代わりに安定した収益基盤を持ち、毎年一定の配当を出し続けやすい事業特性があります。

「バリュー株」とは何か

バリュー株とは、企業の実力(業績・資産)に対して株価が割安な銘柄のことです。代表的な判断指標はPBR(株価純資産倍率)とPER(株価収益率)の2つです。

指標 意味 割安の目安
PBR 株価 ÷ 1株純資産。企業の解散価値に対する株価の水準 1倍未満
PER 株価 ÷ 1株利益。利益に対する株価の割高・割安感 15倍以下が目安

PBRが1倍未満とは、株価が「企業を今すぐ解散した場合に株主に戻ってくる価値」より低い状態を指します。理論上は「安すぎる」とも言えますが、業績が悪い・成長が見込めないなどの理由で市場に評価されていないケースも多く、単純に「割安=買い」とはなりません。

2026年に高配当・バリュー株が注目される理由

2026年の国内株式市場では、高配当・バリュー株への注目が高まっています。背景には3つの要因があります。

ひとつ目は日銀の利上げです。2024年以降、日銀は段階的に政策金利を引き上げており、2026年6月には1.0%に達しました。金利上昇局面では銀行・保険の収益改善期待が高まり、これらのセクターへの資金が向かいやすくなります。

ふたつ目は東証によるPBR改善要請です。東京証券取引所は2023年以降、PBR1倍割れ企業に対して資本効率改善や株主還元強化を継続的に求めています。これを受けて増配・自社株買いを発表する企業が増えており、バリュー株の株価が動くきっかけになっています。

みっつ目はAI・半導体株の乱高下です。8月に日経平均が1週間で約3,200円下落する場面もあり、値動きの激しいグロース株から相対的に安定した高配当バリュー株へ資金が分散される動きが見られました。

セクター別の特徴

セクター 特徴
銀行・金融 金利上昇で収益改善期待。メガバンクは配当利回り3〜4%台が多い
通信 NTT・KDDI・ソフトバンクなどストック型収益が安定。配当継続性が高い
商社 総合商社は増配傾向が続く。バフェット効果で注目度も高い
電力・ガス インフラとして需要が安定。エネルギー価格の影響は注意が必要
保険 金利上昇で運用益改善期待。配当利回りが高い銘柄も多い

高配当株を選ぶ際の注意点

配当利回りが高いからといって、必ずしも「良い株」とは限りません。注意したいのは以下の点です。

株価が大きく下落した結果として配当利回りが高くなっているケース(いわゆる「罠の高配当」)は、業績悪化で減配や無配になるリスクがあります。配当の継続性・業績のトレンド・配当性向(利益のうち配当に回す割合)なども合わせて確認することが大切です。

また、本記事はあくまで情報提供を目的としており、投資は自己判断・自己責任で行ってください。

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Q&A

高配当株とはどんな株ですか?
配当利回りが市場平均(東証プライム平均約2.24%)を大きく上回る銘柄のことです。3〜4%台以上が目安で、銀行・通信・商社・インフラ系に多く見られます。
バリュー株とはどう判断すればいいですか?
PBR(株価純資産倍率)が1倍未満、PER(株価収益率)が15倍以下などの指標が割安の目安として使われます。ただし割安には理由がある場合もあるため、業績のトレンドも合わせて確認することが重要です。
2026年になぜ高配当株が注目されているのですか?
日銀の利上げによる銀行・保険の収益改善期待、東証のPBR改善要請による増配・自社株買いの増加、AI株の乱高下からの資金分散の3つが主な背景です。
この記事のまとめ
  1. 高配当株は配当利回りが市場平均を大きく上回る銘柄。銀行・通信・商社などに多く、安定した現金収入が特徴。
  2. バリュー株はPBRやPERで測る割安な銘柄。東証のPBR改善要請で増配・自社株買いを発表する企業が増えている。
  3. 2026年は金利上昇・PBR改善要請・AI株乱高下の3要因が重なり、高配当バリュー株への関心が高まっている。
なうらぼ編集部より

「配当利回り5%って書いてあるけど、本当にそんなにもらえるの?」——投資を始めたばかりの頃、そう思った方も多いのではないでしょうか。

実際には、配当利回りが高い銘柄にはそれなりの理由があります。業績が好調で株主に積極的に還元しているケースもあれば、株価が下落した結果として利回りが高く見えているだけのケースもあります。後者は「罠の高配当」とも呼ばれ、その後減配や無配になるリスクをはらんでいます。

2026年の相場では、日銀の利上げと東証のPBR改善要請という2つの追い風が高配当・バリュー株に吹いています。AI株が乱高下するなかで「地味だけど安定している銘柄」を見直す動きは、特にNISAを活用した長期投資家の間で広がっています。

利回りの数字だけに飛びつかず、業績の安定性・配当の継続年数・財務の健全性を合わせて確認する。その一手間が、長く続けられる投資につながります。

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