クロマグロ漁獲枠が25%拡大へ、2027年からトロ値下がりも
太平洋クロマグロの漁獲枠をめぐる国際会議の再協議が8月18日にオンラインで行われ、日本が支持する30キロ以上の大型魚の枠を2027年以降25%増やす案で合意しました。7月の長崎会議でメキシコの反対により決裂していた交渉が、約1カ月の異例の延長戦を経て決着しました。専門家は中トロ・大トロの値下がりに期待感を示しています。
- 大型魚(30kg以上)は25%増・小型魚(30kg未満)は6%減で資源確保も考慮
- 7月のメキシコ反対による決裂後、日本が副大臣をメキシコに派遣して交渉し合意を勝ち取る
- 専門家「中トロ・大トロは1皿580円が480円になるようなレベルの値下がりもあり得る」
太平洋クロマグロの漁獲枠をめぐり、日本や韓国、米国など10カ国・地域が8月18日にオンラインで再協議しました。太平洋中西部で30キログラム以上の大型魚は2027年に現行比25%増の1万4836トンに、30キロ未満の小型魚は6%減の4823トンにすることで合意しました。28年まで2年間適用される見通しです。7月の長崎会議で決裂した後、日本が副大臣をメキシコに派遣して交渉した末の合意です。
詳しく見てみると
太平洋クロマグロの漁獲枠をめぐる国際会議の再協議が8月18日にオンラインで行われ、日本が支持する30キロ以上の大型魚の枠を2027年以降25%増やす案で合意しました。
太平洋中西部の漁獲枠は大型魚が年1万1869トンから1万4836トンに増加します。一方で30キロ未満の小型魚は年5125トンから4823トンに6%減らし、将来の資源確保につなげます。東部は大型・小型の区別なく合計7581トンから7740トンに増やします。2027〜28年の2年間に適用される見通しです。
7月に長崎市で開かれた国際会議では、日本が示した今回と同じ案でメキシコが終盤に反対して合意できませんでした。日本は会議後に山下雄平農林水産副大臣をメキシコに派遣して交渉し、今回の合意につながりました。
鈴木憲和農水大臣は「クロマグロの大型魚の漁獲枠は、日本を含む中西部太平洋側で現行から25%増の1万4836トンになる。資源の状況に応じた漁獲枠の適切な設定に向け、前進があった」と述べました。
太平洋中西部に関する合意内容は11月末からバヌアツで開く国際会議の年次会合で最終決定します。18日のオンライン協議に参加していない島しょ国などを含む26カ国・地域で合意する必要があります。
近畿大学の有路昌彦教授は、品薄が続く赤身の値下がりは小幅にとどまるとした上で、「中トロ・大トロは数量が増えると買い求めやすい単価になっていく可能性がある。一皿580円の皿が480円になるとか、そんなレベル」と説明しています。
なぜ今クロマグロの漁獲枠を増やせるのか
クロマグロは「本マグロ」とも呼ばれる高級品で、太平洋では日本の乱獲などで激減し、2015年に漁獲規制を導入しました。規制の効果により資源量は回復傾向にあります。記事中の資料によると、太平洋のクロマグロ資源量は2010年の約1万2000トンから2022年には約14万4000トンと12年で約12倍に増加しています。資源が回復した結果として漁獲枠を増やすことは資源管理の観点から評価できる一方、今後も資源の動向を注視しながら漁獲量を調整していく必要があります。
Q&A
- 8月18日の再協議で太平洋クロマグロの大型魚漁獲枠を2027年から25%増やすことで合意
- 大型魚は1万1869トン→1万4836トンに増加、小型魚は資源保護のため6%減に
- 中トロ・大トロの値下がりに期待感、11月のバヌアツ会議で最終決定へ
































































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